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今回は個人のホームページだからこそできる、ニッチなゲームのお話です。少しばかり、思い出話をさせてください。
我が家にWindows 95だか98だかが導入されたころ(モニタは分厚いブラウン管、インターネットを使うのに毎回ダイヤルアップ接続をしていた頃のお話です)、私がパソコンに慣れ親しめるように、親がネット上に転がっていたフリーゲームをいろいろ集めてきて、ひとつのフォルダにしまっておいてくれていました。
当時の私はそれで色々と遊んではパソコンの基本的な操作を覚えたり壊したりしていたものです(ブルースクリーンも散々見ましたし、スキャンディスクの画面が怖くてべそかいてました)。
今となっては高品質なゲームがいくらでも無料で遊べる世の中で旧いゲームのことを思い出す必要もないのですが、そんな中唯一、今世の中に出ているどんなゲームとも違う、今でも楽しめる思い出のゲームがあります。
英雄伝説シリーズやイースシリーズ、東京ザナドゥなどのゲームを世に送り出している日本ファルコムが、1990年代に出していた「ロードモナーク」というゲームです。
Contents
ロードモナークってなに?
ロードモナークはリアルタイムストラテジーゲーム、愛好家からは「ローモナ」の愛称で親しまれています。初出は1991年、PC-9800シリーズ向けに発売されました。なんと今から30年前の話です。自律して動く知能を搭載したユニットたちに指示を出しながら敵勢力の壊滅を目指すゲームです。今で言うところのAIの発想が当時すでに組み込まれていると考えると興味深いものがありますね。
ドラゴンスレイヤーシリーズの第7作ですが、他の作品とは大きく毛色が異なり、まずRPGではないのみならず、そのシリーズの名前に反しそもそもドラゴンがどこにも出てきません。私はこのゲームがドラスレのシリーズであるということすら知らずに遊んでいました。
こんな人にオススメ
- パズル、ストラテジー、タワーディフェンスなど考えるゲームが好きな人
- 「シムシティ」のように自律して動くAIを眺めるのが好きな人
- パソコンでできる暇つぶしを探している人
- レトロゲーが好きな人
当HPではボードゲームを多数紹介していますが、ボードゲーマーには割と向いているタイプのゲームなので、たまたまこのページに辿り着いたという人にはぜひ一度プレイしてみてほしいゲームです。
入手方法&セットアップ
現在もロードモナークオンラインがフリーでダウンロードできます。ちなみに名前にオンラインと付いていますが、これは通信対戦ができるという意味ではなく、ネット上での配布ソフトであることを表しています。時代を感じますね。
ちなみに初代ロードモナークはソフト版で当時9,800円もしたそうです。
解凍すればもう準備は完了です。DS7J_WIN.EXE がゲーム本体になります。ただし古すぎて最新のシステムでは逆に起動できないので、互換モードで起動しましょう。
Windows XP かそれ以前の互換モードでなら普通に起動できます。
動作環境
- 動作環境 OS:Windows95 日本語版
- CPU: Pentium/486SX/33MHz以上
- 必要メモリ:8MB以上
- ハードディスク:空き容量 4MB以上
- ディスプレイ:640×480/256色以上
- 対応音源:Windows95対応のPCM音源/MIDI(GM)
- その他:要マウス
やったー!!うちのオンボロPCでも遊べるぞ!!
古いゲームなだけあって今では考えられないようなシステム上の問題も抱えており、BGMの切り替わり時に数秒動作が止まります(このためゲーム開始ボタンを押してから実際に時間が動き出すまでに若干のラグがありますが、正常な動作です)。またSEの設定も項目としては存在していますが、SEはなぜかデータが同梱されておらず、全く鳴りません。もっともSEを鳴らすたびに動作が止まっていてはゲームにならないし、SEつける必要性もそれほどないゲームなので良いとは思いますが。
あと止まるのが鬱陶しければBGMをOFFにすれば問題ありません。
勝手に動き出すちびキャラたちが楽しい!
ゲームを開始すると何も考えなくてもユニットたちがわちゃわちゃ~っと飛び出てきて領土を広げ始めます。これをただ眺めているだけでも楽しいものです。
4国が争う構図ですが、面によってキャラクターやBGMが違うのも楽しみどころのひとつです。最初の面はGREEN国、RED国、WHITE国、BLACK国が争う「ロードモナークナイト」ですが、
2面になると急に外食産業バトルになります。なんで?
自軍ユニットもポテトやハンバーガー。コミカルでかわいい。イクラ軍艦にボコボコにされた日には泣きたくなりますが。
計5種類のテーマがありますが、見た目が違うだけでルールは全部同じです。ちなみに残念ながら自国のユニットの色は選べません。ファンタジーパステル2の黄色(インディー国)とか結構かわいいんですけどね。
実際に遊んでみよう
ユニットに指示を出して領土を塗り広げていき、制限時間内に他の国を全て滅ぼせばステージクリアです。
ゲーム開始ボタンを押すと、各ユニットは勝手にやるべきことを考え、勝手に動き出します。画面上にはマップを含め8つのウィンドウがあり、それぞれ様々なデータを表示してくれますが、あなたが操作できるのは本当にごくわずかで、ゲームスピードと税率だけです。他は概ねモニタリング用。
効率よく勝つために、してほしいことがあったらユニットを選んで命令を出しましょう!
敵国の拠点を全て潰すか、敵のリーダーユニットを直接倒すことでその国を倒すことができます。制限時間内に全ての敵国を掃討して天下を取りましょう。
ステージをクリアすると、最終的な占領率(=塗れるマスのうちあなたの領土になっているマスの割合)に応じてボーナスやペナルティがつき、次の面に残り日数(制限時間)を繰り越すことができます。
ロードモナークオンラインで配布されているステージは全15面。最初の方は自国が有利な配置のため最悪放置していても勝てますが、後半は丁寧に指示を出していかないとまるで歯が立たない面や、他3国を相手取る順番を間違えると厄介なことになる面が出てきます。
勝てない人向けの簡単なヒント
15面全てをちゃんとクリアしようと思うと、ゲームの仕様をしっかり把握する必要があります。公式ヘルプには書いてない内容も多いので、一度確認してみてください。
- 税率は自由にコントロールできますが、基本は両極端な0%か30%しか使いません。
- 本拠点にいるリーダーユニットを直接倒すには、だいたい3倍~4倍程度の総勢力が必要です。
- 敵リーダーユニットをこちらのリーダーユニットで直接倒すと、その敵国が保有している拠点と資金を全て奪うことができます(非常に重要なテクニック)。
- リーダーユニットは城外では(味方の拠点上にいても)常に勢力を失っていきますが、本拠点に戻るとほぼ瞬時に勢力を回復します。
- 勢力が2048を超えたユニットがいると、維持費がかかります。資金が尽きると勢力が2048未満になるまで勢力を失っていきます。
- 「待機」と「拠点防衛」はどちらもその場に止まる命令ですが、「拠点防衛」は他のユニットが合流しても上書きされないのに対し、「待機」は他の命令を出したユニットが合流するとそちらのユニットの行動に加勢します。
もっと遊びたくなったら
一筋縄ではいかないゲームですが、攻略情報などをまとめた有志のフォーラムが存在し、シリーズ第1作の発売から30年がたった今でも閲覧可能です。
↓このバナーから飛べます。1997年から運営されている息の長いサイトです。
また遊べるステージは公式に配布されている15面だけでなく、同フォーラムで個人作成のマップデータが大量に転がっている他、サードパーティー製のマップエディタが無料で配布されており、自分で自由にマップを作ってプレイすることも可能です。
遊んでみてね!
というわけで、今回はロードモナークの紹介でした。インターネット老人会。
暇つぶしにできるいいスマホゲームないかなー、という要望には応えられませんが、特にスマホでなくてもいい!というのであれば、ハマる人は今でもハマる大変ユニークな魅力のあるゲームです。日数稼ぎのようなやり込み要素もあり、往年のゲームと言えど意外と楽しめますよ。