新入りねこが、新しいおうちに慣れるまで – ラグドールセナちゃん日記 Vol.1

家にねこがいる方は「あー、初めての頃ってそんな感じだったよねー」と思うかもしれないし、もしかすると全然違う挙動で「そんなねこもいるの!?」となるかもしれません。

これからねこをお迎えする方は、こんな感じなんだ、というひとつの参考として覚えておくと役に立つ……かも?

初日昼 –

セナちゃんを引き取ってから自宅まで、高速道路を車で2時間弱走ります。急発進急ブレーキをしないようにしたり、路面の凸凹を避けたり、今までで一番丁寧に運転したドライブでした。

ペット用のキャリーケースに入れられて、発進してからしばらくは鳴きっぱなし。1時間ほどもすると疲れたのか諦めたのか鳴き止みましたが、隅っこで丸くなって不安そう。こんな姿ではやっぱり心配で、寄り道も考えずに一目散に帰宅しました。

家に着いたらすぐにケージの準備をします(もらったトイレ砂をトイレに置くだけです)。中にセナちゃんを出すと、トイレの奥で縮こまってしまいました。

覗き込んだりせずにしばらくそっとしておいてあげれば落ち着いた頃に勝手に顔を出すかな、と思ったのですが……2時間経っても人間からは見えない場所で仲間を求めて鳴き続けるだけで微動だにせず。人が近付くと「シャ~」って威嚇されてしまいます(その割には爪で攻撃してきたりはしないし、かわいいものですけどね)。ブリーダーさんの家は常に親猫も兄妹もたくさんいる環境だったので、急に一人ぼっちになってしまったらそれは寂しいよね……。

仕方なく引っ張り出してもう一度キャリーケースに入れ、その間にトイレを再配置する羽目になります。戻したら今度はトイレの壁際で丸くなってしまいました。

その日は人がいる時間帯はトイレの隅っこでずっと縮こまっていたし、ごはんもまったく食べなかったので、知らない環境な上に知らない人間が歩き回っているのがよくないという話に。「にんげんは早く寝るからね~」ということで夕飯も風呂も済ませて、ケージ全体にブランケットを被せて外の様子が見えないようにしながら、19時には2階の自室へ退散(普段0時近くまで稼働している我が家からすると信じられない早さです。ねこパワー恐るべし)。

初日夜 – ペットカメラで見守っていると……

退散、と言ってもすぐ寝るわけではありません。ケージの中が見える位置にペットカメラを置いて、部屋から見守る作戦です。

鳴き止まないのは相変わらずですが、人がいなくなってしばらくすると、ちょっとずつ外の様子を伺い始めました。ケージの2段目に上って鳴いてみたり、被せたブランケットをつついて鳴いてみたり、外の様子が気になるそぶりを見せます。これが日を跨ぐまで続きます。

にんげん、気になりすぎて全く眠れません。こまったな。

最終的に、ケージの外に行きたいんじゃないか(行かせないとかえってストレスなんじゃないか)ということで、危ない所に行かないように人間2人がかりでガードしつつ扉を開けてみようということに。もちろんケージを開けるために近付いてきた人間にはビビッて逃げるのですが……。ちなみにこの時点で時刻は深夜1時半です。たいへん。

部屋中をうろうろしながら仲間を探して悲しそうに鳴きまくりますが、ちょっとした動きや物音にビビッては棚の隙間に逃げ込むことを繰り返し、結局その日は最終的にキャビネットの下に潜り込んでしまったのを無理矢理手で引っ張り出してケージに返しました(2時半)。セナちゃんはとにかくトイレの中だけが安心できるスポットのようで、この日はトイレ寝。

ごはんも水も口にせず、トイレもまだ一度もしていない、無理に引っ張って捕まえたことで嫌な覚え方をされてしまわないか、不安は募りますが……。

2日目昼 – リビングを「ねこ最適化」する

翌朝。

まだそこにいるのかあ……。かわいそうないきもの。早く元気になってほしいにんげん一同。

奇跡の一枚。

夕方ごろになるととりあえず今いる場所は理解してくれたようで、隙を見て多少動き回るようになりました。

ソファーの上。動きが早すぎてボケボケの写真しか撮れない。

しかし仲間がいないことと人間がデカすぎることには全く慣れておらず、相変わらず鳴きまくるし人間が動けばすぐぶっ飛んで逃げていきます。

まだ行っていない場所に仲間がいるんじゃないかと思っているようで、まだ行かせてもらえないダイニングやキッチンの方に行こうと何度も試みます(人間がガードするとびびって逃げるのでそこは大丈夫でしたが)。ねこが来て初めて危険なポイントが色々と発覚したので、リビングを改造することに。

まず引っ越しの時に使った段ボールで即席ガードを作りました。ありがとうアート引っ越しセンター。

これでシンクの中やコード類などがまだガードしきれていないキッチンの方に行かれないようになりました。まあ人間が跨げるサイズなので飛び越えるのも時間の問題だと思いますが、当分はこれだけ高ければ大丈夫だろうと思っています。

階段もいい感じにねこがチャレンジしそうだったので、登録特典でもらったばかりのペットフードの箱でガード。ロイヤルカナンの回し者みたいになってるけど気にしない。

物置の隙間も埋めました。

あとねこなのに高さ40cmのソファーの座面に飛び乗ろうとするといい確率でずり落ちるし爪をひっかける、ということが発覚したので……

ソファーにもトランスフォームして低くなってもらいました。このソファー、とてもおすすめです。次回詳しく触れようと思います。

こうして自由に動き回られても(たぶん)大丈夫な広い空間が誕生しました。これでいちいち捕まえる必要がなくなり、余計な干渉をせずに済みます。人間のことは気にせず自由に動き回ってもらいたい。

とはいえガードの外から見守っていてもちょっとした物音で逃げて隠れてしまいますし、相変わらずごはんは口にしないので、不安は募る一方。

ブレイクスルーはちょうど私が目を離していた隙に起こりました。ごはんをあげようと試していた時に、セナちゃんが足で皿をひっくり返して大騒ぎになったのです。ケージの一番下がキャットフードまみれになり、慌てて上の段に逃げ込むセナちゃん。仕方ないので掃除のために近寄ります。人間に対してはずっと威嚇の「しゃ~」が出ていたので、当然この時も威嚇されてしまうのですが……

自分より低い位置にいる人間なら割と大丈夫であること、同じ高さにいても地面を這いつくばるぐらいに頭を下げた状態ならかなり近寄っても大丈夫であることが発覚します。にんげん、頭が高かったのです。そういうことか~。

なのでこの後しばらくは基本姿勢が床かソファーに寝転がった状態になります。立った状態の人間と頭を低くした状態の人間が違う生き物だと思っている疑惑も浮上しますが、まあそれはそれで。

そしてついに、ウェットフードで手からごはんをあげることに成功。お迎えしてからほぼ30時間が経過したころでした。ようやく一安心です。

さらになんと、人の足の間でくつろぎ始め、顎の下ぐらいなら触らせてくれるようになります。

え、そんな急に??と思ったのですが、要は何か温かいものにくっついていられれば安心、ということらしく……。

2日目夜 – 深夜の大運動会(やめてほしい)

その日の夜はケージの中に入れておくとストレスだろうという話になり、解放した状態にすることにします。しかし段ボールガードを作った初日ということもあり、どこから突破されるかもわからないので監視のために人間2人がかりでリビングのソファーで寝ることに(本気を出したこのソファー、めちゃくちゃデカい)。

にんげんのそばで丸くなってみたり
メガネとスマホに興味を示したり

結局のところ、相手が人間だろうと頭が高くなければ怖くないらしく、寝ている最中に近くに寄ってニオイを確認したり、近くをうろうろしながら鳴いてアピールしてみたりとやりたい放題してくれました。昨日の不安が噓のようです。新しく猫を飼う皆さん、心配いりません。不安な時間は思っているより一瞬です。

お客様、3時半でございます、3時半

おかげでこちらは超寝不足なのですが……。ほんとに連休でよかった。

3日目昼 – にんげん、やっぱり頭が高い

3日目にもなると遊ぶ余裕が出てきたようで、おもちゃを追い掛け回す様子が見られるように。遊ぶのをやめるとこちらの顔を見て「みゃ~」と鳴くようになります。

ただやっぱり立ち上がった人間は怖いらしくまだ近づく瞬間だけは「しゃ~」が止まらないご様子。でも頭を下げた瞬間から「みゃ~」に戻るので、これは明らかに「にんげん、頭が高いですよ」と言ってます。そうに違いありません。

抱っここそ3秒しか持たないものの、隣で寝てもらっている最中にブラッシングもできるようになったし、最後の不安材料だったうんちも無事に出て、健康面の不安は払拭されました。

3日目夜 – ケージ脱出成功

ちょっとでも人の姿が見えなくなるとあからさまに鳴き声が大きくなるので、まだ一人ぼっちには慣れていない様子。しかしだんだん慣れさせていかないとお留守番もロクにできない分離不安になってしまうので、この日の夜は人間を1人に減らして寝てみることに。

どうも遊び足りないのか、この日も運動会。ソファー、ブランケット、カーテン、果ては私のメガネのツルなど手あたり次第になんでも噛もうとします。

とうとうこちらが疲れ果てたのと、噛むのはダメと理解してもらえないかという望みもかけながら、捕まえてケージに入れたのですが……

外に出たいにゃん
ふんす
ふんすふんす

えっ!?

↑ガチビビリして飛び起きた図。

めちゃくちゃジタバタした挙句、ケージの一番上の段まで来ると、なんと隙間から脱出されてしまいました。ケージの意味とは。

脱出直後はするすると降りてきて、何事もなかったかのように私の目の前に来ると「あそぶ?」とばかりに鳴くのでした。うーん、私の負け。

一晩でめちゃくちゃ噛まれたメガネ

何らかの方法で塞がないとダメですね……。

もうすっかり慣れました!

4連休を取って初日にお迎えしたのが功を奏し、今ではすっかり落ち着いています。

ねこをお迎えする前はスケジュールに余裕を持っておく、というのが一番の教訓だったかなと思います。多分ただの土日だったら月曜は心配すぎて他のことは何も手につかなくなっちゃいそうです。

最低でも三連休、余裕があるならそれ以上の長期休暇を狙ってお迎えするのが私からのおすすめです。

今週のMVP – ペットカメラ「Tapo」

これがあることで人の気配を感じさせることなく見守ることができたので、とてもいい働きをしてくれたと思います。スマホに専用アプリをインストールして、画面を見ることができます。動体検知モードにすると夜に寝てる間に動きを検知して自動で録画してくれるので、ねこが夜に何をしているかも全てわかります。

今のところあってよかったランキング堂々の1位です。今すぐ買うべき。

型番は色々ありますが、うちのはC200です。特に機能の不足とかは感じていません。

デバイスには好きな名前を付けられます。うちのTapoの名前は「Mike Taposki(マイク・タポウスキ)」です。よろしくお願いします。元ネタ?ここをクリックしてみてね

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次回はすっかりお家と人間に慣れたセナちゃんをお届けできると思います。お楽しみに。