【ボドゲレビュー】Windows 小窓の妖精 (White Works) – かわいい見た目でも中身はじっくり本格派。簡単ルールで読み合いを楽しもう

今回の2023秋ゲームマーケットでもおしゃれなボードゲームが多数公開されており、毎回事前に情報を仕入れている私はゲムマ直前はだいたいそのラインナップの豪華さに頭を抱えています。

そんな中にあって、毎回ごく少数ではありますが、見た瞬間に予約を決められるほどの作品に出会うことがあります。だいたい即座に売り切れるだろうなと確信が持て、手に入れられる僅かなチャンスを大事にしなければならないような作品が。ゲムマによく足を運ぶ方は、目の前で完売報告を目にしたこと、一度や二度ではないのではないでしょうか。

今回ご紹介するのは、そのイラストのかわいらしさが目を惹き、即予約した作品。

White Works様より、Windows 小窓の妖精です。

どんなゲーム?

[現実世界]と[妖精世界]の2つの世界が存在していることをご存知でしょうか?

かつては2つの世界の境界は曖昧でしたが、[現実世界]が発展するほどにその繋がりは希薄になってしまいました。

しかし、2つの世界は互いに支えあう関係であり、妖精たちはその存在を忘れられると生きていくことができません……

そこで、妖精たちは『小窓』と呼ばれる2つの世界の出入り口を作りました。あなたは妖精の仲間として『小窓』をつなぎ、妖精たちを助けましょう!

隠匿系要素の加わった、アブストラクト-ライクなボードゲームです。

  • プレイ人数:2~5人
  • 対象年齢:8歳以上
  • プレイ時間:20分
  • 原作:White Works
  • 発表年:2023(ゲームマーケット2023秋新作)

チャートは当HP独自の採点基準により作成しています。
全体的に右に寄っているものほどパーティーゲーム向け、左に寄っているものほどじっくり考えるボドゲマニア向けです。

デザイン:外箱と窓カードに描かれた妖精さんの一枚一枚がとにかくかわいらしい!

盛り上がり:アブストラクトのようにじっくり系ではありますが、腹の探り合いみたいなことが起こるので決して地味なゲームにはなりません。

運要素:2人で遊ぶと結構シビアなゲーム展開に。

ルールの複雑さ:ルールは明快なので、手早くインストしてすぐに遊べます。

その他:小さな謎解きが付属しています。

こんな人にオススメ

  • ジャケ買いを厭わない人
  • 心理戦が好きな人
  • タイル配置系が得意な人
  • そして、妖精の存在を信じる人

一枚一枚の窓カードに妖精のイラストが描かれており、この見た目だけでもとてもかわいらしい作品です。

プレイ風景

場にカードを並べて、初期盤面となるカラフルな窓を作ります。手札はオープンで配ります。各プレイヤーが狙うことは簡単で、同じ色の窓をつなげて広げ、妖精が出て来られる大きさの窓にすることです。

初期点数には番手によってハンデが付きます。

手札からカードを1枚、場に置きます。この時、カードに描かれている窓同士が必ず隣接するように置きます。完全に重ねてしまっても構いません。

自分の置いたカードによって同じ色の窓を3つ以上つなげると、その窓からは妖精が出て来られるようになり、ポイントを得られます。複数の色の窓を広げるとそれだけポイントも多くなります。

カードを置いたら山札から引いて補充して、手番はおしまいです。手番がシンプルですぐに遊べる設計はいいですね。

さて、ゲーム開始時に各プレイヤーには小窓タイルが1枚ずつ配られています。

全てのカードを置き切った時点でゲーム終了となりますが、この時に全てのプレイヤーは自分が持っていた単色タイルを公開します。そして、盤面にある窓のうち、そのタイルと同じ色の窓の数だけ点数を得ます。

ここがこのゲームの肝となる部分で、1番手のプレイヤーはできるだけ自分の色を多く盤面に残すようにしなければなりませんし、逆に後ろの番手のプレイヤーはどの色を残したがっているかを見抜いて、それを潰しに行かなければなりません。全く同じ行動をしているのに、視点が変わるとほぼ非対称ゲームと言ってもいいくらい考え方が変わります。

総評

見かけとは裏腹に結構しっかりじっくり考えることが必要なゲームで、読もうと思えば結構な手数を読めるので、特に2人プレイする時は結構手堅い勝負が楽しめます。いかにもアブストラクトの派生のようなルールですが最大5人プレイまで対応しているので、色々な場に持ち込んで楽しむことができそうです。

ああ、ところで……

あなたは、妖精を信じますか?


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