【ポーカー】実戦の疑問を分析する #3 6-max, 3Betポット 下に固まったモノトーンボードの扱い

最終更新日が2023年以前の記事です。レイアウト変更のため、正常に表示されない場合があります。

今回は6-maxのキャッシュゲームにて。考え方があまりにもわからなかったので分析対象になったハンド。

まずはHand Replayer を再生してみて、このプレイがそもそも正しいのか、間違っているとしたら何がどう違うのかを考えてから結果を見てみて頂きたい。

ハンド #3

Table ‘******’ 6-max Seat #1 is the button
Seat 1:
Seat 2: ($18.73 in chips)
Seat 3:
Seat 4: ($12.19 in chips)
Seat 5:
Seat 6:
Seat 2: posts small blind $0.05
Seat 3: posts big blind $0.10
*** HOLE CARDS ***
Dealt to Seat 2 [Th Tc]
Seat 4: raises $0.20 to $0.30
Seat 2: raises $0.70 to $1
Seat 4: calls $0.70
*** FLOP *** [5h 4h 2h]
Seat 2: checks
Seat 4: bets $1
Seat 2: raises $2.01 to $3.01
Seat 4: calls $2.01
*** TURN *** [5h 4h 2h] [3c]
Seat 2: checks
Seat 4: checks
*** RIVER *** [5h 4h 2h 3c] [9c]
Seat 2: bets $2.87
Seat 4: raises $5.31 to $8.18 and is all-in
Seat 2: folds
*** SUMMARY ***
Total pot $13.86 | Rake $0.62
Board [5h 4h 2h 3c 9c]
Seat 2: (small blind) folded on the River
Seat 4: collected ($13.24)

ES 100bb, BB 3bet vs BTN call. 下の方に固まったモノトーンフロップ。

疑問

何もかもわからん

解析

解析条件

  • ハンドレンジは実際に使用しているレンジを入力 相手側は3bet率から逆算して想定されるレンジを入力
  • ベット、レイズ額は50% pot 固定(3bet Cap)
  • ES 100bb仮定で、ポット22, ES 89で計算
  • 全モノトーンフロップを解析

結果

※画像はクリックで拡大します。

フロップ、ブラインドのアクション (CBレンジ)
フロップ、チェックされたBTNのアクション (BMCB)
BMCBに対するブラインドのアクション
リバー、ブラインドのアクション
リバー、ブラインドのチェックコール(チェックレイズ)レンジ

考察

実戦のラインについて

このフロップではブラインドのCB頻度は低めで、BMCBに対して、オーバーペア+FDは低頻度でのチェックレイズが可能。

ターンの3c はこちらに悪いカード(最悪はハートではない6,7,8で、その次に悪い)。TTはこの時点でEQ 24%しかなく、ベットしても良いがほとんど完全にブラフ扱い。なおベットされた場合はコールとフォールド半々。

リバーの9c はラグ。ハートが落ちると若干状況が良くなる一方、Aか6は絶望的。チェックしてベットに高頻度でフォールドが妥当。

集合分析

CB頻度はモノトーンボードの中だけでも激しく変化するため、モノトーンフロップ全体を集合分析した。

ブラインドがCBを全く打てないのは、KT9, 765, 876, AQT など。一方でほぼ100%に近い頻度でCBを打つボードもあり、JT8, KT8, QT8 が該当。

ぱっと見て当てはまると言えそうなのが、CBを打てないボードではBTNが完成ストレートを持っているケースがあるが、100%打つボードではそれがない(今回の解析ではBTNのレンジ中にのみQJsがある。実戦ではブラインドがQJsを3betしているケースも多いが、そこは適宜判断)。これが理由で、ものすごく僅かな差に見えるが、KT9とKT8, QT8ではブラインドの戦略がまるっきり逆転する。また、レンジがボトムセットを当てている場合はかなりベットに傾くことになると言えそう(3bet レンジの下限を88に設定したため)。

対するBTNの応答としては、互いにフラッシュを持ち合っている可能性があるためかいきなりレイズするケースはほとんどなく、特にフロップフラッシュは何であってもいきなりレイズすることはない(ごくわずかな例外すらなさそうだった)。フラッシュをレイズしてしまうと、残されたトップペアなどがあまりにも弱くなってしまうから?

フロップでレイズするケースがあるとしたら完成ストレートかセット。それも低頻度に過ぎないし、もし実戦で出くわすようならブラインドはFDだけでリレイズAIして難しい判断を迫ることができる。

結論

すごく難しく、正直フロップの戦略だけを覚えたところでターン以降でそれ以上のミスを重ねる予感しかしない。とりあえず学びとしてこのシチュエーションではフロップで完成したフラッシュをレイズする必要はない(ターン以降で動き出す)ということは覚えておき、次に解析する機会があったらより細かく見ることにする。

あとこれは特定の3betポットの話なので、うかつに他の状況に適用しないように。