【ボドゲレビュー】Call of The Spirits – ホーンテッドマンションのボードゲーム ディズニーファンならすぐわかる再現度の高さがスゴイ!!

誕生日が近かったので、プレゼントを頂きました。

みんな大好き(?)ホーンテッドマンションです。

ディズニーのボードゲームとかあったんだ。

アナハイムのディズニーランドに実際にこれが置いてあるかどうかはわかりませんが、実際のアトラクションをモデルにしたディズニー認可のゲームということで、どんな出来になっているのか楽しみです。

他サイトでもほとんど口コミが見当たらなかったので、おそらく日本国内にほとんど出回っていません。ボードゲーム会に持っていくと話題になるかもしれませんね。

どんなゲーム?

ヒッチハイカーの亡霊にとりつかれないように立ちまわりながら、屋敷の中を巡って亡霊たちと交流しましょう! エリア移動と競売の要素も加わった、セットコレクションゲームです。

  • プレイ人数:2~6人
  • 対象年齢:8歳以上
  • プレイ時間:30分
  • 原作:Funko
  • 発表年:2020

チャートは当HP独自の採点基準により作成しています。
全体的に右に寄っているものほどパーティーゲーム向け、左に寄っているものほどじっくり考えるボドゲマニア向けです。

デザイン:とにかく原作再現がすごい! まずは写真を見てみてください。

盛り上がり:結構人のジャマをしたりされたりすることが多いです。まためくれによる運も適度なバランスにできていて、少人数でも盛り上がります。

その他:カードスリーブはTCGサイズ139枚+α。日本語版はなく、公式の和訳は公開されていません。プレイスペース広め推奨(最低90×90cm)。

こんな人にオススメ

  • ディズニーランドが大好きな人!
  • インタラクティブなゲームを楽しみたい人
  • 英語に拒否反応がない人?(日本語版がないので)

プレイの前に:コンポーネントを眺める

何と言ってもこのゲームの最初の魅力は半端ない再現度です。

まずはやっぱりこれ! ヒッチハイカーの亡霊コマ!

これが立体になってゲームのコマになってるの、感動ですよね。

続いてゲームボードを広げると…

よく知ってるエリアが全部絵になってる!!

我々ゲストがホーンテッドマンションで順番に見ていくエリアと同じものが描かれているのがわかりますか? 中央はマダム・レオタの部屋と無限回廊。時計回りにダンスホール(いつも上から見下ろしていますよね)、ダイニング、屋根裏部屋(箱から亡霊が飛び出してくる部屋)、霊廟と墓地、そして地下室にはヒッチハイカーの亡霊が乗り込んでいるのが映る3枚の鏡が!

ゴーストライターの書斎とかピアノの部屋とかがカットされているように見えますが、あの部屋はそもそも元祖ホーンテッドマンション(アナハイムのディズニーランド)にはないそうです。

大量のカードも見覚えがあるものばかり。このカード見覚えないなと思ったら、次行くときはよーく見てみましょう。絶対どこかにいます。

ちなみに亡霊カードの枚数は説明書には99枚と書いてあります。なるほど、999人の亡霊を意識しているんですね! はぁ~~~芸が細かい~~~!!!

……実はちゃんと数えると119枚入っているんですけどね。これ、説明書が間違ってます。これがアメリカのゲームのクオリティっていうか。少ないと訴訟されるけど多い分にはええやろみたいなところを感じます。

プレイ風景

※公式の和訳が発表されていないので、コンポーネントの名称は全て当サイトによるものです。

まずはセッティングです。自分の色のコマを選んで中央に置き、対応する色のサマリーカードを受け取ります。ヒッチハイカーの亡霊コマはもちろん定位置に置きます。

イベントカードのデッキの作り方

イベントカードのうち1枚は最終ラウンドのカードです。デッキを作る前に、このカードを脇に除けておきます。残ったカードの中から、人数と同じ枚数のイベントカードを抜き取り、ゲームから除外します(ここで除外したカードはこのゲームでは使いません)。

残りのカードをよくシャッフルした後、下から3枚のカードと最終ラウンドのカードと合わせてよく混ぜ、デッキの一番下に戻します。これで下から4枚のうちどれかが最終ラウンドのカードになるはずです。

ゲームの概要と目的

屋敷の中を巡り、より多くの亡霊たちと交流して(亡霊カードを集めて)勝利点を得るのが目的です。

ヒッチハイカーの亡霊には気を付けましょう。彼らはプレイヤーに憑依ポイントの書かれた憑依カードを引かせてきます。ゲーム終了時に憑依ポイントが一番高かったプレイヤーは、大きなペナルティを与えられてしまいます。

いかに憑依ポイントを抑えつつ効率よく亡霊カードを集められるかがこのゲームの勝利の鍵です。


各ターンはイベントフェーズとアクションフェーズに分かれています。

イベントフェーズ

まずはイベントフェーズ。イベントカードの山の一番上のカードをめくります。ここで出たカードがこのターンのイベントになります。

出てきたカードに書いてある通りにヒッチハイカーの亡霊を移動させます。この時、亡霊が通過した部屋にいた人は憑依カードを1枚、亡霊が止まった部屋にいた人は憑依カードを2枚、それぞれ引かされてしまいます。

この動きが読めないヒッチハイカーの存在が、うまい具合にプレイヤーをドキドキさせてくれます。運要素も強すぎず弱すぎず絶妙。

そして亡霊カードを人数+3枚引き、ヒッチハイカーの亡霊コマがいる場所を起点に時計回りにゲームボードに配置していきます。これを集めるのがプレイヤーの大きな目的です。

アクションフェーズ

アクションフェーズでは各プレイヤーは5種類のアクションから3つのアクションを好きな順番で選び、実行します。

移動する

隣接する部屋に移動します。マダム・レオタの部屋(中央)からは全ての部屋につながっています。無限回廊にいる場合はマダム・レオタの部屋か隣り合う部屋に移動できます。

無限回廊タイルを回転させる

無限回廊タイルは自由に回転させることができます。どの方向にどれだけ回しても1アクションとしてカウントします。

これによりどれだけ離れた部屋にいても1アクションで行きたい部屋に到達できますし、他のプレイヤーを不利なポジションに移動させることもできてしまいます。

亡霊カードを集める

対応する部屋にある亡霊カードから1枚を選んで取得します。同じ部屋に複数のカードがあっても、1アクションで取得できるのは1枚だけです。2枚取りたければ2アクション、3枚取りたければ3アクションを使う必要があります。

取った亡霊カードは全員に見えるように手前に置いておきます。記憶問題が起きない(誰が何を取ったかを覚えている必要がない)のは優しい設計ですね。

勝負する

他のプレイヤーが取得した亡霊カードは、このアクションによって奪い取ることができます。

勝負を挑むためには、奪いたいカードを持っているプレイヤーと同じ部屋にいる必要があります。勝負を挑みたいプレイヤーと奪いたいカードを宣言したら、お互いに専用のダイヤルを使って勝負します。

勝負を挑んだ側と挑まれた側は、宣言したカードの所有権を賭けて、秘密裏に選んだ0~3の数字を公開します。数字が大きい方がカードの所有権を得ます。同点ならカードは元の持ち主がキープします。

じゃあデカい数出しとけばよくない? ってなりそうですが……

勝敗に関わらず、勝負を挑んだ側も挑まれた側も、自分が出した数と同じ枚数だけ憑依カードを引かなければなりません。そりゃタダで挑めるなんて甘い話はないですよね~。

※このアクションは1ターンに1回しか実行できません。

憑依カードを捨てる

プレイヤーがマダム・レオタの部屋(無限回廊タイルの中央)にいる場合にのみ実行できます。憑依カードを1枚選んで捨てることができます。

※このアクションは1ターンに1回しか実行できません。

全員がアクションフェーズを終えたらターン終了です。スタートプレイヤーマーカーを左隣の人に回し、次のターンをイベントフェーズから実行します。

ゲームの終了

イベントフェーズで最終ラウンドのカードが出たら、そのターンが最終ラウンドになります。

全員がアクションを終えたら、まず全員が持つ憑依カードを公開し、憑依ポイントを集計します。このポイントが最も多かった人はヒッチハイカーの亡霊をお持ち帰り、持っている亡霊カードをアイコンの種類別にグループ分けし、最も枚数が多いグループのカードを全て捨てなければなりません。なお最も枚数が多いグループのカードが複数ある場合は、捨てた時に勝利点の喪失が最も大きくなるグループのカードを捨てます。めちゃくちゃ厳しいっていうか、憚りなく言えばこれをまともに食らったらだいたい負けですね。

憑依ポイントの処理が終わったら全員の勝利点を計算します。最も勝利点が高かった人が勝利です!

総評

キャラクターをフィーチャーしたゲームはキャラクターの魅力に乗っかるだけで中身が疎かになりがちなものですが、この作品はいわゆる悪い意味での「キャラゲー」っぽさは全くなく、かなりちゃんとしたボードゲームです。正直、期待していたよりかなり良くできています。プレイ人数2人~6人と幅広く遊べるのもうれしいですね。

難点はとにかく日本国内からの入手手段が限られること。小さな代理店もあるにはありますが、Amazon で買うのが無難でしょう。楽天は個人輸入品のためか非常に高くつきます。


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