【Apex Legends】「シル・ヴ・プレ」って何?レジェンドたちの言葉の意味調べてみた【ブラハ・ワットソン・バンガロール】

最近、友人に誘われたのをきっかけに Apex Legends を遊ぶようになりました。

FPSゲームとしては珍しくキャラクターのバックグラウンドストーリーの作り込みが深く、またボイスの種類がとにかく豊かで聞いていて飽きません(私は異国語を聞いていると楽しくなってしまうタチなので英語設定で遊んでいます)。

ところで、ワットソンがよく言うこのセリフ、正しい意味はわかりますか?

クラフト中。ちょっと待ってて、シル・ヴ・プレ。

なんかそんなん色々あるけど聞き流してたな、という皆さんのために、まとめて調べてきました。今回はブラッドハウンド、ワットソン、バンガロールの3人が言う謎のセリフたちの意味調べです。

ブラッドハウンド/Bloodhound

シーズン16で40歳であることが判明し、一時ツイッターのトレンドに「ブラハ40歳」が入るほど界隈を賑わせた(?)ブラハさんですが、結構独特な言葉を喋っています。日本語では完全に翻訳されてしまっているのですが、原語(英語)のボイスを字幕付きで見るとかなり見慣れない単語がちらほら。

類いまれな追跡能力を駆使することで、隠れる対戦相手を嗅ぎ出し、敵の動きを追うことができる存在として、どのチームにおいても重宝される。地球の古代スカンジナビアの神々の天恵に従うブラッドハウンドは、運命を死へと続く変えることのできない道であると信じている。

EA 公式サイトより引用

公式サイトのレジェンド紹介でも触れられているように、ブラッドハウンドのルーツはスカンジナビアをモデルとしているらしく、話し言葉に北欧系の言語が混ざっています。

特徴的なセリフ

殲滅 / slátra

“Together, we will slátra our enemies.”

一緒に敵を殲滅しよう。

“Ahead, we taka victory and slátra.”

敵を殲滅して、勝利を掴む。 ※taka = take

古ノルウェー語で、英語だと slaughter に相当する物騒な単語です。結構口にしています。

同志 / félagi

“Join me félagi fighter, fight strong.”

同志よ、共に行こう。力強く闘え。

英語なら fellow となるところですが、全て félagi (発音は「フェライ」)となっています。これもアイスランド語か古ノルウェー語由来の言葉。

敵 / andskoti

“There are andskoti to be found in this direction.”

目標発見。敵はあの方角にいる。

独特な言い回しです。英語圏の人ですら”and squad だと思っていた!” “and Scottie だと思っていた(Scottie = スコットランド人なのでブラハはスコットランド人がキライなのかと思っていた)”といういわくつき。

道 / leið

“A leið to our enemy.”

敵に続く道だ。

白いカラスをスキャンした時に聞くことができるセリフです。

姓は「フゥンダル」ではない?

日本語では「ブロス・フゥンダル」と訳されていますが、原語版では Blóðhundur と表記されています。実は名前に切れ目がありません。

これ自体がアイスランド語で「ブラッドハウンド」という意味の言葉です。一応語源を辿るとblóð(blood) + hundur(hound) の組み合わせなので切るとしたらそこなのですが、犬種のブラッドハウンドが一般的に「ブラッド・ハウンド」と区切らず一単語で読むのを鑑みるに、そもそもこれは姓名ではなく一単語のそういう名前であると考えても筋は通るところです。

ちなみに、ブラッドハウンドは血という単語を話す時は全て blóð (bloth) を使います。

“I will shed blóð and honor the Allfather.”

血を流して主神を称える。

ワットソン / Wattson

ゴツイレジェンドたちの多い本作における数少ない癒し系枠(?)のワットソンはフランス語を使います。原語版でも英語にフランス訛りが入っているのがポイントです。

特徴的なセリフ

シル・ヴ・プレ / s’il vous plaît

“Crafting! Just a moment, s’il vous plaît!”

クラフト中。ちょっと待ってて、シル・ヴ・プレ。

ワットソンと言えばこれ、というセリフかもしれません。これはフランス語で「よろしくお願いします」という意味で、かなり丁寧な表現です。「どうぞよろしければ」、ぐらいのニュアンスですね。

ドゥ リアン / de rien

同じくフランス語で「どういたしまして」。まあこれは言うタイミング的になんとなくそうだろうなという感じですね。

フィニ / Fini

“That enemy’s shield is broken. Fini.”

敵のシールドを割った。フィニ!

fini そのものの意味は finished などと同じ意味合いになります。ここははっきりとしていないのですが、「シールドを割り終えた」のような意味で使っているか、「通信終わり」のような意味で使っているのかのどちらかだと思います。

ジェネサ・クォイ / Je Ne Sais Quoi

Adding a bit of… Je Ne Sais Quoi.”

ジェネサ・クォイを少し足しましょう。

おそらくほとんどの方はシルブプレのついでにこれを発見して「なにそれ?」ってなってるところだと思いますが、ホロスプレーを置くと聞けるセリフにこのようなものがあります。

「よくわからないもの」という意味らしいです。ほんとによくわからん。

(訳語なし) / Allons-y

“Let’s go. Allons-y.”

これはおまけですが、ドロップシップからの降下時とピンを刺した時に原語版でのみ聴けるセリフです。発音は「レッツ・ゴー!アロンズィ!」のような感じ。

Allons-y は英語の Let’s go と同じ意味なので、英語とフランス語で同じ言葉を繰り返しているだけなのですが、ハイテンションなワットソン、結構かわいいです。これが日本語版のボイスに反映されていないのは本当にもったいないと思うのですが……!

バンガロール / Bangalore

言語の訛りこそないものの、軍人ならではの語彙とギャグセンスが溢れ出てきます。

「私は大砲よ」?

「猛者はスコープを使わないって?私は大砲よ。」

初めて聞いた人は確実に頭の中に「?」が浮かぶであろう台詞のひとつです。これ、原語では以下のように言っています。

“Real men use ironsights? Heh, I use heavy artillery”.

この use が全く訳されていないのが違和感の原因。丁寧に訳すと以下のようになります。

「猛者はアイアンサイトを使う(=スコープを使わない)って? ヘッ、私が使うのは大砲よ。」

そもそも私は銃なんかには収まらねえぞ、って言ってるわけです。

クリップは髪留めのこと?

“Clips are what civvies use in their hair, this is called a magazine.”

クリップは髪留めのこと。これはマガジンよ。

これも謎のセリフ感がありますが、軍人ジョークです。クリップ(clip)もマガジン(magazine)も弾倉の意味があるので、それに引っ掛けています。

おわり(つづくかも?)

この他にもマッドマギーがマオリ語を連発していたり、オクタンがオシャレなスペイン語を喋っていたりと、ワールドワイドなレジェンドたちのセリフがたくさん聞けるのですが、今回はここまで。