【MTG】クソデッキの根本原理 Vol.7「メンター・シンギュラリティ」【スタンダード】

「機械兵団の進軍」がテーブルトップに続いてMTGアリーナでもリリースされました! 今回は新カードタイプの追加という大イベントもあり、どんなデッキが登場するか期待が高まるところです。

個人的な注目カードは、メンターこと《僧院の導師》の再録ですね。

私は紙のマジックもやらなければMOもやってないのでこのカードを実際に使ったことはないのですが、書いてあることがおかしいのは直感的にわかります。こいつの適正コストは多分(2)(白)(青)(赤)です。3マナシングルシンボルがやっていいことではない。

あとはスポイラーの時点でジョニーのおもちゃと囁かれていたのが《ヤーグルとムルタニ》。グルルシャーガルルガフゲコ。

《ヴォルダーレンの興奮探し》でいとも簡単に20点投げ飛ばしが決まるという狙ったとしか思えない3色2枚コンボが話題です。でもこんなの誰でも思いつくから今回はやりません。

クソデッキを召集するために

今回の注目メカニズムは以下の通り。

  • 新登場カードタイプ・バトル
  • 召集
  • 培養

培養はあんまりおもしろくなさそうなのでボツとして、召集はクソデッキビルダーにとってはかなり期待度の高いメカニズムです。大量のマナを支払うことができるメカニズムは、どこかしらに悪用の余地があるはず。

たとえば召集持ちのX呪文、《卓絶した声明》。

青のクアドラプルシンボルといういつぞやの《集団強制》を彷彿とさせる設定ですが、カードをX枚引くのは雑で面白い(勝てるとは言ってない)のでやってみたさがあります。

ところで、新セットが出ると新カードとの相性が良かったために強化されるカードが現れるのもまた常です。中でも、今回はある一つのカードに注目しました。

Q. 実は召集って今回のセットで久々の登場ではあるのですが、これまでもスタンダードで似たようなことはできました。覚えていましたか?

《爆発的特異性》。神河:輝ける世界の神話レアです。これ、召集とは書いてないけどやってることはほぼ召集なんですよね(色マナが払えないくらいかな?)。今回のセットで召集がフィーチャーされているということは、横に並べるカードもまたたくさん登場しているはず。つまり使いやすくなっているのではないでしょうか。

でも召集使って顔面にたかだか10点投げつけたところでインパクトが弱いのもまた事実。

じゃあコピーすればいいんじゃね?

えっ! 火種の2マナくれるんですか!?!? ありがとうございます!!!

つまりどういうことかというと、

  • 戦場に最速5Tで8体並べる
  • 土地6枚からでも《希望の標、チャンドラ》をプレイ
  • [+2]能力で(赤)(赤)を捻出、8体タップして《爆発的特異性》をキャスト
  • 勝手にコピーされて20点シュート

ふーん、おもしれー女(チャンドラ)。

……やるかぁ。

どうしてこんなことになってしまったのか

横に並べるならまあ相方は白でしょうね。特に今回たった1マナで自軍全体に呪禁と全体火力への耐性を与えるインスタントの《救済の波濤》が登場しているので、これは使いたいです。こんなん実質白版《夏の帳》ですよ。そう遠くないうちに禁止って言われても驚かないです。

横に並べるカードと言えば《婚礼の発表》、そしてトークンの大量生成と豪快な踏み倒しを行える《大衆蜂起》も使ってみたいところ。何ならここから《爆発的特異性》に繋がれば十分以上に強いですからね。

そして冒頭でも触れた《僧院の導師》がいます。他にも《輝かしい聖戦士、エーデリン》や《アルガイヴの盾、ミュレル》など横並び戦略を強力にサポートするカードはありますが、《僧院の導師》を採用するならクリーチャーは最小限に押し止めたいのが本音です。ここは黙って立ってるだけでもトークンが増えていく《僧院の導師》を取りたいと思います。ミュレルは能力は強力なんですが、メンター的には軽いインスタントを構えたいんですよね。

あとはデッキの潤滑油と軽い除去を取ります。《ミシュラの研究机》は単純に1枚あればほとんどの手札がキープできるほど強力で、メンターとの相性もいいです。土地をめくれば簡単にアドが取れ、おまけで2/2警戒を出してくれる《実験統合機》といい、現スタンの赤の1マナアーティファクトはちょっと優秀すぎですね。

私は一回勘違いしたのですが、蘇生は戦場に戻すだけで唱えていないので、果敢の誘発条件を満たしません。MTGAでは単に墓地からプレイできるカードとしてフラッシュバックや降霊などと同じ場所に表示されるので、それだけは注意が必要です。

あとは《鏡割りの寓話》を入れます。なぜなら赤いデッキだからです。(これは理由になっています)

除去の枠ですが、最低限エンチャントを軽く破壊できるカードを採っておかないと、ダニにすぐ食い殺されてしまいそうです。なので《邪悪を打ち砕く》は必須でしょうね。あとはバトルに対応した《火の予言》の上位互換こと《火山の悪意》。インスタント3点火力+手札の入れ替えが2マナで行えるのは単純に強力ですからね。2枚合わせれば除去範囲外のクリーチャーはほぼいないので組み合わせとして見ても◎ですね。

実戦投入

まずは回るのかどうかが不安なので、テストがてらカジュアルマッチです。

まずはvs白単アグロ。

あっさり決まるじゃん。

vs青黒毒増殖

《大衆蜂起》で《爆発的特異性》を仕込むインチキをお見せします。なお秘匿はマナコストこそ踏み倒すもののしっかり「唱えている」ため……

チャンドラを置いておくと

ちゃんとコピーされます。これを俗に0マナ20点火力と呼びます。ここテストに出ます。

vs緑白毒アグロ

メンターやべえ。

ヴィンテージで制限される理由を思い知りました。だいたいなぜこいつは3マナで全ての非クリーチャー呪文にトークンをくっつけてくるのか。その上でなぜ出てくるトークンが果敢を持っているのか。繰り返すがなぜこんなのが単色シングルシンボルなのか。もうこいつだけでいいんじゃないか

その後もいろんなデッキとマッチしましたが、わかったのはこんな感じ。

  • バトルが大量のカウンターを乗せて戦場に出るので《完全なる統一》がとんでもない火力源になる。即割れないと負けるので《邪悪を打ち砕く》の価値がやたら高い
  • 《希望の標、チャンドラ》は全ての能力が有用。このデッキだと若干[+1]能力の空振りが多いがそれでも定着すれば単体で勝てる
  • 赤単相手が思ってたよりつらい。クリーチャーを全部焼けても本体火力が20点分以上デッキに詰まっている(召集持ち4点火力がある)ため全部投げつけられれば負ける。ダメランから1点食らうのも気を付けた方がいい(このため3枚しか採ってない)。

とはいえ、基本強い。

なんか思ってたより強い

雑20点シュートだー!!という雑な動機で作ったデッキにしてはやたらと勝率がいいので、気に入っています。

いや、だって考えてもみてくださいよ。

  • 下環境でも通用する環境トップの3マナエンチャント《鏡割りの寓話》と《婚礼の発表》が両方使えて
  • ヴィンテージ制限カードの軽量フィニッシャーが4枚積みされてて
  • 衝動的ドローによる安定性が確保されてて
  • 除去も十分で
  • 実質即死コンボを内蔵しているデッキ

こんなん弱いわけなくない???

でもこれひとつ致命的な弱点があって、

《爆発的特異性》の返しで相手にこれ撃たれると泣いちゃうんですよね~。自分で使いたいカードに自分で泣かされそう。

サイドに《プロの招聘》とか採ってますが、これは軽減できない効果を勘違いしてた名残なので不要です。軽減できなくしても呪禁を外せないので意味がなかったんです。なんかいい感じのやつに差し替えることをおすすめします。

ということで皆さんの挑戦お待ちしております。面白そうだと思ったらチャンネル登録高評価コピーして使ってみてくださいね。