【ボドゲレビュー】マジカティブ (マッチダンディズム) – いっぱい集まれば、ねこの星の希望になる。おしゃれなアートワークで注目の、誰もが楽しめる良作です!

最終更新日が2023年以前の記事です。レイアウト変更のため、正常に表示されない場合があります。

今回のレビューは、ゲームマーケット2022秋にて一際注目を集めていた作品のひとつです。大変行列しておりましたが何とか入手することができ、個人的に大変ほっとしています。ちゃんと予約しとけばよかった……!

魔導書を模した箱デザインとかわいらしいねこのイラストにときめかない人はいないでしょう。

魔法使いになりましょう。
とびっきりの、大魔法使いに。

マッチダンディズム様より、「マジカティブ」のご紹介です。

どんなゲーム?

あなた達は、魔法学院でマジカティブという魔法を学びました。
魔法のかけらであるマジカカードを集め、組み合わせ、
魔法式にして、大魔法を作りましょう!
捨てたカードも拾えちゃう? 覚醒すればもっと有利に!?
流れを読んで、運命をつかみ取り、目指すは一番の大魔法使い!

https://matchdandyism.localinfo.jp/pages/6262546/magicative

3枚1組の「魔法式」を揃えて点数を手に入れる、セットメイキングタイプのゲームです。

  • プレイ人数:3~4人
  • 対象年齢:6歳以上
  • プレイ時間:40分
  • 原作:マッチダンディズム
  • 発表年:2022(ゲームマーケット2022秋新作)

チャートは当HP独自の採点基準により作成しています。
全体的に右に寄っているものほどパーティーゲーム向け、左に寄っているものほどじっくり考えるボドゲマニア向けです。

デザイン:ねこかわいい。魔導書っぽい箱のデザインもいいですね。う~ん、満点。

盛り上がり:引くカード1枚1枚が重要なので、盛り上がりますね!全員が注目する中カードを引く手に力が入ります。

運要素:真面目にやっても勝てない時は全く勝てないので、成年ならお酒飲みながらやるぐらいがちょうどいいのかも。

ルールの複雑さ:麻雀か、ラミーか、セブンブリッジ。この辺りを知っていればすんなりです。知らなくても簡単です。

その他:カードサイズはブリッジサイズ、152枚

こんな人にオススメ

  • アートワークがカワイイゲームがほしい人!
  • 麻雀系のゲームが好きだけど遊ぶメンバー内に実力差がありすぎるグループ!

各地のイエローサブマリンで委託販売実施しています。

プレイ風景

使うカードは赤、青、緑の3色、1~7が各6枚ずつ+白のカード2枚。全部違う柄の魔法使いねこが描かれています。かわいい!

山札手札を6枚取り、全員に見えるように並べます。

基本は山札から引いたり、捨て札から拾ったりして、上手く揃えて、捨てる。この繰り返しです。

同じ数字3枚か、連番3枚の組を作ると……

手札からそのカードを出して「魔法式」として確定させることができます。ああ~なるほど麻雀だわこれ

この時、白いカードは全てカードの代わり(ジョーカー)になることができます。

魔法式を確定させると手札が3枚減るので、山札から手札を2枚補充することができます。確定させた魔法式は点数になります。

さらに、複数の魔法式の組み合わせでできる「特殊式」というものもあります。

確定した魔法式で「特殊式」が完成していると、さらに追加点をもらえます。

同じ色、同じ数字の連番を2つ作ると2点。

全ての色で同じ数字の連番を作ると3点。

難しい特殊式を完成させると一気に10点も入ります! 輝く大釜。

また、各プレイヤーは1枚ずつ「適性」を持っています。適性は自分だけが見ることができます。ゲーム終了時にこれを公開し、魔法式に適性に書かれている札が入っている枚数1枚につき追加で1点を得ます。

適性は基本的に1人1枚ですが、特定条件下では増えることもあります。

最終的に既定のターン数をプレイした後最も点数の高いプレイヤーが勝利となります。

でも、麻雀でよくない? と、思うじゃん

このゲーム、ルールが絶妙に「全員が楽しめるように」できています。

まず、全ての手札が公開されているので、ああだこうだと話し合いながら手を進めることができます。経験による差が出にくいので、初心者を混ぜて遊んでもひどい差が付きづらくなっています。点数を稼いでいくと手札が減っていく仕様上、抜け駆けも難しいです。

各プレイヤーがゲーム中に1回だけ使える「魔具」というシステムも、ちょっとした以上のアクセント。

また、一見どんなにひどそうな状況でも、たった1回の手番でめちゃくちゃになる可能性を秘めているのもいいところ。

1つの魔法式を完成させるたびにカードを補充するため、連鎖的に式が完成することもあるのです。さらにターン数を経ると山札から引くカードの枚数が増えるので、逆転も起こりやすくなっています。せっかく遊ぶのなら楽しく(気持ちよく?)なりたいですよね。このゲームはそんなニーズをしっかり満たしてくれます。

たとえば、こんな手が……

↓↓↓

引いて完成して補充して、また完成して……と繰り返しているうちに、こんなことになるのです。

バリアントルールを作る

何度もプレイしているうちに、作りやすい特殊式とそうでない特殊式についてはなんとなく傾向がわかってくると思います。また、「これって特殊式にならないの?」みたいな組み合わせができることも。

数回プレイして慣れてきたら、拡張式については点数を調整したり新しい組み合わせを追加したりと、多少自由にバランス調整してやってみてもいいかもしれませんね。

【おまけ】ずっと気になっていたこと

説明書の中の文字とか、カード背景とか、全部読めます。

これは解読の一例です。興味のある人はがんばってみてね。

こういう細かいところに手を抜かないデザイン、大好物です。ありがとうございます。

総評

ロジカルなゲームかと思いきや、実態はかなりパーティーゲーム感が強いです。地道に点数を積み重ねるもよし、一発逆転の大技に全振りするもよし、個人のプレイスタイルを出していけるのはやはりいいところですね。

実プレイは丸一日ボドゲ会の終盤だったのですが、疲れることなくルールを理解でき、いい感じに盛り上がれるゲーム性だったのでなかなか楽しめました!

とびっきりの魔法使いになりましょう。マジカティブ、おすすめです。

ねこかわいい。