no_?thumbnail no_?thumbnail

流れが悪いと打牌選択が変わる? これも論理的な麻雀論

私の気のせいなのかもしれませんが、近頃は「麻雀に流れがあるかないか」という議論をあまり聞かなくなったような気がします。

これはやはり、名実ともに実績を残しているトッププロがそういう議論をしていないから、というのが大きいのではないかと。最近はみんな「牌譜を見て検証」という、科学的な流れができつつあります。それは物事を検討する姿勢として、麻雀に限らず正しい流れなのではないかな、と思います。

このサイトの麻雀に関するいくつかの記事を読んでいただいた方は雰囲気でわかると思うのですが、私は流れというものに対してはだいぶ否定的です。

ですが、今まで流れ論に沿って語られていたいくつかのトピックについては、まだ再考の余地があり、そしてそのうちのいくつかについては部分的には正しいものさえもある、と私は考えています。

以下の内容について、この記事でロジカルな見解を紹介します。ほんとかよ?って思われるでしょうが、私もほんとかよ?って思いながら書いているので、まあ読んでみてください。

  • 流れが悪い時は打牌が変わる、真っ直ぐは打たない。
  • 前の半荘の結果が次の半荘に影響する。

ある特定の局面における最適な打牌は一意に定まるのか?

自分の手番になった時、あるいは何切る問題が出題された時、そこには想定されている答えがありますよね。では逆に、正解でない打牌は全て間違いとなるのでしょうか?

「たまに○○を切ることもある」が正解になり得る

この節の内容は独自研究を含みます。

おそらくですが、他家との兼ね合いがなく、ソリティアのように麻雀をしている限りにおいては、純粋に残っている牌の数だけが打牌に影響するファクターになるので、任意の状況における打牌は一意に定まります。

ですが、ここに「他家が自分のことをどう見るか」という視点が加わると、一概にそうとも言い切れなくなると考えています。

極端ですが、こんな例を考えてみましょう。

自分は4副露した役ありの裸単騎です(打点はこの際どうでもいいので気にしないものとします)。他は全員がメンゼンで誰もリーチしておらず、三元牌は全て生牌という状態で白と中の2枚から待ち牌を選ばなければなりません

この状況では、機械的に判断するのであれば100%中を切って白単騎にする方がいいはずです。裏ドラになる可能性が中の方がごくわずかに高いので、後々入れ替えの時に放銃してしまった際の打点が低くなるのは白だからです。

ですが、相手が「自分がそういう考え方をするプレイヤーであるということを知っている」としたらどうでしょう?この状況で白を切るということは、中単騎を否定することになります。それがわかっている相手にとっては、安牌が単純に一枚増えるだけです。

もう少しよく見られる例だと、逆切りをしない(常に受け入れ最大になるように切る)人の相手をしている時なんかが考えられます。7→5と切っていたら、9待ちはかなり非現実的になるのがわかります。その逆に5→7と切られていたら、その人のリーチに向かって9はちょっと切れません。

相手から見て自分がガチガチに固められた戦略を取っているということが明らかだと、それが逆に間隙を生むことになるという状況があり得ます。つまりこういった状況では、おそらく打牌をある程度ランダムに散らさないといけなくなるでしょう。逆切りの例で言うと、「95%は普通の手順で切るが、5%ぐらいは逆順で切る」のような戦略が完全な正解となる場面もある、と考えています。

自分の体調に関わる重要なサイン

麻雀に限った話ではありませんが、この手のゲームはその日の体調やメンタルと密接に関係しています。重要な判断を迫られるポイントにおいてはあなたの頭脳は十全に働いていなければなりませんし、それが勝敗に直結することはままあります。

はっきり言っておきますが、「ゲームに十分慣れていれば、常に直感で同じ打牌ができる」というのはただの思い込みで、それこそメンタルを軽視していると言わざるを得ません。私は相当ブレない方だと思っていますが、それでも自分のその日の気分で打牌が変わってくることはありますし、それはやっている最中にはなかなか気が付きません。あとで見返したらこの時は明らかに打牌が変わっている、と自覚するのが精一杯です。

負けたらすぐにやめる

半荘が終わるたびに、今の半荘を冷静に振り返ってみましょう。

もしそれができないのであれば、4位を取った瞬間にやめる(場合によっては3位でも)という、半ばやりすぎとも思えるような習慣があなたの成績を改善するかもしれません。

これは流れとかそういった話では一切なく、論理的な推測に基づく話です。単純にあなたの直前の半荘の成績が4位であるということは、その日のあなたの打牌選択から導かれる平均成績が普段のそれより悪いものである可能性が高いのです。

もしあなたが自分の長期的な成績を気にするのであれば、もしそれがその日の最初の半荘でも、4着を取ってしまったならそこでやめてしまうべきでしょう。

正着を取れているならば、あとは天に任せよう

どれだけ色々と理屈をこねても、負ける時は負けるのが麻雀です。自分が十全の状態で、個々の選択にも納得しているのであれば、良かれ悪かれ結果はおのずとついてきます。

皆さんはこの内容について、どう思いましたか? そういうこともあるな、と思ったでしょうか? それともそんなわけねーだろ、と思ったでしょうか?

この内容は多分に独自研究を含んでいますので、ご意見をシェアして頂けるとうれしいです。