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2023年1月から2月にかけて放送された America’s Got Talent: All-Stars には、世界各国から多くのパフォーマーが集い、その唯一無二のパフォーマンスを見せてくれました。
当HPでも、今年出場した人の中から特に目覚ましい活躍をしている方をご紹介しています。
今回は、ついにこの激戦を制した勝者のご紹介です!
↓最初からネタバレ全開ですが、ここを見に来たということはもうこの結果はご存知ですよね?
Aidan Bryant(エイダン・ブライアント)―その常識を覆す動きをご覧ください。見終わったあと、口がぽかーんと開いている自分に気付かされます。
Contents
どうしてその体勢でそんなことができるの???
彼の優勝を掴み取ったパフォーマンスがこちら!
天井から吊られた一枚の布、輪を獲物に、アクロバットを披露します。通常この手のソロパフォーマンスはどうしても大きなステージに対して一人というハンデがありなかなかインパクトを残すのが難しいのですが、彼のダイナミックな動きの前にはそんなことは関係ありません。
身体の動きはしなやかで力強く、全くブレることがありません。この肉体美も魅力のひとつ。
あの Simon をスタンディングオベーション超え(テーブルの上に立っちゃった!)させたスーパーマンです。
それにしたってどうやって回転してるの……?
なんでその姿勢で落ちないの……?
命綱、転落用のマット、一切なし。身を賭した挑戦
彼のパフォーマンスでは、失敗した時のための命綱や落下した時のためのマットなどといったものが一切用意されていません。
これも彼のパフォーマンスの緊張感を増している一つの要素であることは間違いないでしょう。
実は一回落ちかけています……が、見事に持ち直しました。ちなみに彼は今まで練習中含め一度も落下したことがないそうです。
どんな人?
彼はAerialist……エアリアリスト。
一応訳語は曲芸師ですが、あれを見た後だとそういうジャンルに収めていいものなのかな? とも思います。なんか独自の世界観のパフォーマンスという気がしますよね。
上の動画が彼の初出で、この時彼は16歳。それでは一体何年かけてこの動きを習得したのかというと……たったの2年です。それも、家の庭木とベッドシーツでこんなことをしていたというのですから驚きです。つまり英才教育とかそういうものではなく、完全な独学。というか、お母さんが黙ってなさそうですよね。
ところがなんと、彼のお母さんはとても親身でしたー周りの多くの人が好きな趣味に馴染めず、勉学にも難を抱えていた(明確にはされていませんが、識字障害を抱えているとも取れるコメントがあります)彼がこの危険そうな遊びに熱意を示した時、ただケガしないように気をつけて、と言ったのみで背中を押したそうなのです。先日紹介したKodi Leeの件でもそうでしたが、才能ってこういうサポートから開花するものなのだと身に沁みるエピソードです。
最後にお母さんはインタビューに対して、「彼の夢が叶うのが待ちきれません―彼はまだアマチュアですが、私だって彼がプロになったと言える日を待ちきれないのです」と語っています。そして、前回の準優勝、今回の優勝という大きな経験を経て、彼がプロフェッショナルであることに口を挟むものはもう誰もいないでしょう。
オーディション出演歴
AGT Season 16 (2021) オーディション | 通過 |
AGT Season 16 (2021) 準々決勝 | 通過 |
AGT Season 16 (2021) 準決勝 | 通過 |
AGT Season 16 (2021) 決勝 | 準優勝 |
AGT: All-Stars (2023) 予選 | 1位通過 |
AGT: All-Stars (2023) 決勝 | 優勝 |
AGT Season 16 で惜しくもマジシャンのDustin Tavella の後塵を拝しましたが、今回念願のリベンジの機会を得、それをしっかりと果たしました。唯一無二、それでいて何度見ても飽きることのない躍動感あふれるパフォーマンスだからこそ成し遂げられた偉業ですね!
優勝賞金は……?
実は、AGT: All-Stars には優勝賞金がありません。なので今回の優勝で彼が手にしたのは名誉とトロフィーだけです。
本シリーズでは優勝賞金は100万ドルです。
なお、過去の Champions シリーズでも優勝賞金は出ていませんでした。
本シリーズは隠れた才能の発掘に重点を置いていますが、Champions や All-Stars といった過去に活躍した人を集めた大会では単純なショーとしての側面が強く、既に名が知れている人が多く改めて支援する意義が薄いということなのかなと思います。
なお彼はAGTに出演後、ラスベガスのショーでパフォーマンスを行うようになっています。そういう意味では、見返りは十分にあったと言えそうですね。
最後に
AGT: All-Stars 優勝、Aidan Bryant のご紹介でした。
歌手やマジシャンが多い中、時折こういう独自の強みを持ったパフォーマーが現れるとやはり目を惹かれますね。エアリアルアクトは特に同じジャンルでも演者の得意が強く出るので毎回新鮮な気持ちで見ることができます。
今後またゲストパフォーマンスやコラボパフォーマンスで、テレビに姿を現してくれるかもしれません。たとえば、こんな風に……。