地下謎でRTAがしたい。
RTA in Japan の見すぎでしょうか。いえ、ある程度謎解きに慣れてきた人なら誰もが思うはずです。誰よりも早く謎解きを完走したい。
今回、人類誰もが抱くこの欲望に挑戦してきました。
Contents
地下謎スピードラン ルール
RTAをやるにしても、ある程度のレギュレーションが必要です。現地に行かなくても解けるとか、そういう抜け道を許すとタイムはいくらでも縮まってしまいます。それはそれで面白そうなのですが、とにかく今回は以下の縛りを設けることにしました。
- 地下謎のキットを購入できる任意の場所を出発してから、最後の答えをしかるべきフォームに入力し送信するまでの時間を計測する
- タイマースタートする前にキットの中身を読み始めてはいけない(※キット内容の不足確認のみ事前に済ませています)
今回の地下謎は16か所の定期券売り場で入手可能です(※販売場所ではなくキット引き換え場所です。手ぶらで行っても買えないので注意、詳しくは公式サイトをご覧ください)。これらのうち任意の場所をスタート地点とします。よって、開始場所に明確な有利不利があります。
- 走らない、電車(東京メトロ路線)以外の乗り物を使わない
駅構内であるか屋外であるかにかかわらず、危ないので走らないようにします。またレンタサイクルやタクシーなどでの移動は禁止。あくまで使用可能な交通手段は地下鉄(東京メトロ)と徒歩のみとします。
- 指定された駅に行くよう指示がある箇所では必ずその場所に足を運ぶ。
メタ解きでの解決、Google Mapのストリートビュー等を使用した解決は禁止です。これを許可するのはAny%です。既にやってる人いそう。
- 次の謎のことを少しでも考慮あるいは予測できる状況であれば、食事時間中もタイマーは止めない。
完全に次の謎の内容がわからない状態になればタイマーの一時停止が可能ですが、例えば次の行き先と指示がわかっている状態では作戦を立てられてしまうのでタイマーを止めることはできません。今回のRTAでは結果的に食事休憩を取らなかったので、このルールには引っかかっていません。
あると便利! RTA走者向けおすすめ持ち物リスト
トートバッグ(A4サイズ以上が入るもの)
内容物が多く、折ったり切ったりしているうちにかさばってくるので、地下謎の袋を丸ごと入れられるトートバッグがおすすめです。余ったパーツを雑に投げ込む時に便利。
ボールペン
付属のペグシル(鉛筆の芯が付いた簡易的な筆記具)は細くて書きづらいので、自前のボールペンを持っていくことをおすすめします。特にフリクションがおすすめ。ただしペグシルは謎を解く上で使う可能性があるので捨てないようにしましょう。
ちなみに私は出かける直前に鞄を変えた際にうっかり家に置いてきました。
クリップボード
下敷きもなしに本に書き込むのは結構大変ですし、使えそうな場所にある机は同じく謎解きをしている人で埋まっていることが多いです。これがあると歩きながらでも書き込みやすくてオススメ。
ちなみに私は実家から持ってくるのを忘れました。
歩きやすい靴
結構歩くので靴擦れしやすいパンプス等ではなく、はき慣れたスニーカーがおすすめです。
コーナーで差をつけろ。
第1章(スタート地点の選択)
さて、今回のスタート地点候補は16か所。
このRTAのポイントとして、初手で指示される行き先にできるだけ近そうな駅を選ぶことがまず重要です。なので通っている路線が少ない駅は、乗り換えが発生するリスクがあるため候補から除外します。
すると4路線通っている大手町駅がシンプルに候補として残ります。大手町、二重橋前、日比谷、有楽町、東京、銀座あたりの駅は全部徒歩移動できるというメリットもあるので、今回は大手町をスタートとして選択。
街並みの中からヒントとして使いやすいものが多いエリアほど選ばれやすいと考えると、日比谷線で秋葉原や人形町に行けと言われる場合は裏目が発生します。が、これらの駅は以前の地下謎で使ったことがあるエリアのため、今回はないだろうと高を括って出発。
というわけで、地下謎RTA、大手町駅からスタートです!
SCRAP公式および東京メトロから、地下謎に関しては以下のように告示されています。
本プログラムは、実施期間中すべて同じ内容で実施いたします。これからプログラムをお楽しみ
いただくお客様のために、謎の問題、解答、配布物をブログやSNSなど、インターネットで公
開することや、譲渡・転売することは固くお断りいたします。本記事は上記事項に従い、謎の問題および解答は掲載しませんが、どのような書き方であっても一定のレベルのネタバレにはなってしまうため、本記事は地下謎2023を実際に購入し完走された方にしかわからない情報でパスワードロックをかけております。
また本記事の内容は地下謎を実際にプレイした方以外には実態がわかり辛いように記載されていること、いずれも地下謎の価値を損なわせる目的はないことをご理解ください。
以下のフォームにパスワードを入力することで本記事が閲覧可能になります。
パスワード:地下謎2023の終着駅をひらがなで入力してください。
第2章
さて、AとBのグループから駅を1つずつ選んで向かう、ということでいざリストを確認したところ、なんだこれ配置ミスか???というレベルの選択肢であることが判明。具体的に言うと選択肢のうちのある1組が隣駅になっており、それ以外の選択肢はいずれも乗り換えが発生するものばかり。こんなんもう一択です。
そして、大手町スタートはほぼ最適解でした。これは幸先のいいスタートです。まずは早速Aの駅へ。
一応この配置について擁護しておくと、地下謎はいつ買っていつ始めてもいいような設計になっているので、遅い時間帯からスタートにした人が時間切れにならないような選択肢を用意しているのだと思います。
ここで電車に揺られること約3分。A駅の指示とB駅の指示に先に目を通し、ある作戦を立てました。
A駅の西の方からB駅の東の方に向かうルートであれば、A駅-B駅間の移動は駅に戻って電車を待つより歩いた方が早いのでは?
実際に地図を載せてしまうとネタバレになってしまうので掲載は控えますが、実際この推定は当たっており、A駅の指示が終わる地点とB駅の目的地をGoogleマップで結ぶと徒歩で7~8分と表示されます。駅に戻って電車を待つより(おそらく)早い上、比較的開けていて人通りの少ない道を歩けるので謎を片付けるのにも適しています。
A駅に着くと、地下謎プレイ中の方へ向けての注意書きが。いよいよ始まった感じがしてきますね!
ヒントで都度立ち止まることはせず、写真を撮って進みます。そして最後のヒントの写真を入手したら即回れ右、地下謎のバッグを持った人の流れを離れて明後日の方向へ!(0:10)
B駅目的地に着くまでのこの徒歩の間にA駅の謎を解き終えました。
その後B駅の問題も無事解き終えた(0:30)のですが、ここで非破壊で謎を解こうとしたばかりに痛恨の大幅タイムロス。力の入れ方を失敗してページに多少の穴を開けつつ何とか解きましたが、だいぶ余計に時間をかけてしまった気がします。そういう仕様なら最初から針で止めないでくれ~~~。
第3章~第4章
次の目的地へは大手町で千代田線乗り換えが必要でしたが、特に選択肢はないので素直にまっすぐ向かいます。
その日はたまたま目的地で別のイベントも開催されていたようで、人でごった返していました。(1:20) 何にせよ人の多い場所はネタバレの懸念もあり謎を解くのには向いていないため、ヒントだけ拾って即Uターン。
次の目的地を確定させるために謎を解きますが、
- この駅からさらに郊外に向かうことは多分ない
- 乗り換えが発生するとしても大手町駅を使わせることはない(違うステップの人が同じ駅で交差するような構造にはしないのでは?)
と読み、千代田線で南下して日比谷駅までは乗り、その間に謎を片付けることにしました。そして次の目的地の駅が確定したと同時に日比谷駅に到着。
第3章の指示が出てから第4章の目的駅が確定するまで全く足を止めておらず、これは高得点です。というかここでとんでもないことが起きているような気もしますが……(2:00)
目的地まで改めて移動し、おそらく本イベントの難所だったと思われる第4章をさくっと片付けます。ちなみにここまで、ペンを使うのはめんどくさいという理由で全く書き込んでいません。立ち止まらなきゃいけないし。(2:25)
最終章
最後の行き先は正直意外な地点でした。というのも過去の地下謎の終着点はだいたい私が記憶している限り「乗りっぱなしで到着する駅」か「何らかの乗り換えが可能な駅」だったので、今回もそうかなと思っていたのですが予想はハズレ。というか妙に移動範囲が小さくまとまっていたな、というのが今回の印象です。
謎の内容は一枚謎のキホンみたいなレベル感だったので瞬殺。ぶっちゃけここでは特筆すべきことは何も起こらなかったので、そのままフィニッシュ……と行きたかったのですが、最後の謎は周りの人の目につかないところでやりましょうという指示があったため、なんとなく察してここで一時的にタイマーストップし、家に帰ってから完成させました。
なんか現地で最後までやってた人もちらほらいたけど気にしない
記録と感想
3時間7分でした。もう少し早く行けると思っていたので残念。
どこにそんなに時間がかかっているのか振り返ってみてもよくわからない内容なのですが、おそらく徒歩の時間がとにかく長いのがネックなのでしょうね。
各章駅出口を出てから最短距離で目的地まで歩いた場合の距離をまとめるとこんな感じになるみたいです。(第2章は今回使った駅の場合です)
第2章A | 550m(往復) |
第2章B | すぐ |
第2章(※A-B間徒歩の場合) | 850m(片道) |
第3章 | 1.1km(往復) |
第4章 | 測定不能 |
最終章 | 750m(片道) |
実際にはこれに乗り換えやらホーム移動やらで駅の中を歩く分が入るのでもっと歩きます。普通の人の足であればただ歩くだけで1時間以上、下手すると2時間ぐらいかかるでしょう。
第2章でのタイムロスがなければ3時間切れたかなという印象です。あとやっぱり歩きながらだと紙を折る、切る、この辺りの動作がスムーズにできないですね。
最後に:ちょっと地下謎の宣伝
今回使用した謎解きキット「地下謎への招待状 2023」は、2023年12月20日(水)~2024年3月17日(日)までの期間、東京メトロ管内で購入できます。
部数に限りがあり、当日の購入はほとんど不可能なほどなので、必ず数日前に予約を入れていきましょう! 実は私はこれで地下謎に行くチャンスを2回も逃しました……。まさかそんな大人気だとは。
家で黙々とWeb謎に取り組むのも良いですが、たまには周遊謎で歩き回るのもいい運動になるものです。首都圏にお住まいの方は期間内にぜひ挑戦してみてくださいね。