ボードゲームを出して遊ぶ、となると、大抵は結構な時間を取るものです。重量級ボドゲとの丸とそれだけで一日使い切ることもざら。
その点今回紹介する Shadows: Amsterdam はサクッと終わり充実感もたっぷり。
家族団らんやボドゲ会のちょっとした隙間時間に、おすすめの一作です!
Contents
どんなゲーム?
諜報員からのヒントを基に探偵チームが街を駆け巡り、いち早く情報を集めてクライアントに渡す協力/対戦型ゲーム。
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- プレイ人数:2~3人(協力型)、4人~(対戦型)(協力型:2~3人、対戦型:4人 or 6人推奨)
- 対象年齢:10歳以上
- プレイ時間:~15分
- 原作:Mathieu Aubert
- 発表年:2018
チャートは当HP独自の採点基準により作成しています。
全体的に右に寄っているものほどパーティーゲーム向け、左に寄っているものほどじっくり考えるボドゲマニア向けです。
デザイン:探偵モノにしてはかなりカラフルでオシャレです。
パルム・ド・ジュール 2019 ベストイラストレーション銅賞受賞作品。
その他:Google Play, Apple store に専用タイマーアプリがあり、DLして使用する。
カードスリーブ不要。
こんな人にオススメ
- 協力型ゲームが好きな人
- 家族で遊べるボードゲームを探している人
- ゲームはテンポこそ命、な人
プレイ風景
まずはフィールド(ゲームボード)を作ります。カードをランダムに配置して作るので、見た目が毎回変化します。
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プレイヤーはオレンジとブラックの2チームに分かれ、各チームの中の1人が指示を出す諜報員、他のプレイヤーは街を駆け回る探偵となります。
諜報員は他のプレイヤーに見えないようにこんなカードを持っています。
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カード中のオレンジ色のマスと、オレンジ/黒のマスが手がかりマス(チェックポイント)、緑のチェックマークが依頼人マス(ゴール)です。目的は、探偵たちを誘導して相手チームより早く手がかりマス3ヵ所を通過し、2つある依頼人マスのどちらかに辿り着くこと!
一方で、バツの付いているマスは警察マス。このマスを3回踏むとその時の進捗に関わらず即ゲームオーバーです。スリル満点。
さて、これだけならまあ口で言えばすぐ行けるじゃん、なのですが、このゲームで大事なのは指示の出し方。
諜報員は一切しゃべれません(超重要)。そのかわりに使うのが山札から引いたこのカード。
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単に絵が描いてあるだけですが、手札として持っているこれを探偵に渡すことで行きたいマスを推測してもらうのです。
手札は常に10枚に保たれるので何かしらいいカードはありそうですし、同じ絵柄のカードがあればそれを渡せばいいのですが、そうは問屋が卸しません。そもそも同じ絵柄のカードは一枚たりとも入っていないので、どうしても近い雰囲気だと思われるカードを渡すことで推測してもらうしかないのです。
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探偵はカードをもらったら、そのヒントをもとに隣接するマスに移動できます。
なお、諜報員はカードを2枚同時に渡すこともできます。その場合探偵は2マス先のマスへと移動しなければなりません。大移動できるかわりに移動先の候補も増え、より難しい判断を迫られます。
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移動先のマスが手がかりマスだったら、諜報員はそのマスに手がかりトークンを置きます。これでチェックポイントを1つクリアしたことになります。
一方で警察マスを踏んでしまった場合、警察トークンを1個置きます(これは盤外に置きます)。
気を付けたいのは、手がかりマスは何回通過しても手がかり1つ分にしかなりませんが、警察マスはうっかり複数回とまると何度でも警察のお世話になってしまいます。よく覚えていないと危険です!
無事クリアするか、ゲームオーバーになったらそのチームがマップカードを公開してゲーム終了です。
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15分以内に終わる?
さて、こんな難しそうなゲームが本当に15分以内に終わるのでしょうか。
答えは……100%終わります。このゲーム、ターン制ではありません。リアルタイム制で制限時間付きなのです。つまりぱっぱとカードを渡してさっさと動く、これをてきぱきやって相手に先んじるという強烈なスピード感が求められます!
上でちらっと書きましたが、このゲーム専用のタイマーアプリがリリースされています。スマホでダウンロードして使いましょう!
入門編の制限時間は15分。慣れてきたら8分、5分、3分とどんどん厳しくしていくことができます。名探偵級の3分をクリアするのは至難の業です!
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3分で仕留める! 名探偵級攻略
実際やってみればわかりますが、3分で全てを回りきるというのは不可能に思えます。というのも、諜報員は10枚もある手札から絵柄を吟味している余裕がありませんし、探偵もカードを受け取ったらどこに行くかを悩んでいる暇などありません。
それでも諜報員と探偵のどちらもが慣れてくると、いくつかのポイントを押さえているだけで3分クリアというのが現実的になってきます。
カードを渡す枚数だけでかなり多くの情報をやり取りすることができる
カードは1枚か2枚渡すことができ、それによって移動距離も変わるというのを最大限利用します。これはつまり、「今いる場所の隣に行きたい場所(チェックポイント、ゴール)があるかないか」という情報につながります。今すぐ行きたいマスが近くにないのなら、1マスよりは2マス移動したいですよね。
つまり、カードを2枚渡された時点で、今いる場所の周囲6マスには意味のあるマスがない、という判断ができます(もちろん暗黙の了解ができている前提ですが)。これにより、ゲームボード上を目まぐるしいスピードで駆け回ることができます。3分で丸一周することだって可能です。
2回までなら警察マスは無視できる
警察マスを踏んだ回数は成績に影響しません。ゴールできるなら多少のスピード違反は見逃されると思って、ぶっちぎっていくことも必要です。たとえばチェックポイントマスと警察マスが隣接していて渡すカード次第でそのどちらにも行き得る時は、警察マスを踏まないように絵柄を選んで……という時間のかかることをするのではなく、両方踏ませるつもりで速やかに1枚を2回渡すことも考慮に入れるべきです。
絵柄に意味がない場面では絵柄を見ずに渡す
これも合意前提ですが、2マス移動したい、行き先は問わない、という場面は意外と多いです(特に初手)。そのような場面では全く絵柄を見ずに山札から2枚引いてそのまま渡す、ということをします。絵柄を見るだけタイムロスなので、このようなプレイングは有効です。
ということで、3分で仕留めようと思うと総じて絵柄がむしろ邪魔、というお話になってしまいます。クリアできた時の爽快感はひとしおですので、ぜひチャレンジしてみて下さい!
余談ですが、私と友人のグループでは、このカードの代わりに、ただのトランプを同じように使うことでも3分でクリアできました。やろうと思えばなんだってできるものです。興味がある方は是非。
総評
頭がいい人が勝つタイプのゲームではないので、割と誰に出してもウケます。チャレンジ要素もあり、ついついもう一度を遊びたくなってしまう魅力がある、やり込みがいのあるゲームです。私が友人とボドゲ会をすると定期的に出てくるゲームのひとつでもあり、毎回盛り上がります。普通の対戦型ボドゲとはかなり毛色の違った面白い体験を提供してくれるゲームです!
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