今、ディズニーランドがざわついているらしい。【ベーコンとパイナップルのピザ】【カリブの海賊】【スプラッシュマウンテン】

2022年に開園39周年を迎えるディズニーランドですが、あるフードメニューの販売終了を巡り、ファンが揺れているようです。

ベーコンとパイナップルのピザ

このピザを販売しているのは、例のあの近未来風ピザショップ……ではなく、ファンタジーランドのキャプテンフックス・ギャレー。なんかはるか昔に食べたことがあるようなないような気がしていましたが、聞けばこのピザ、なんと開園当初からずっと販売されているそうで、インパしたら必ずこれを食べている人も少なくないそうです。

事の発端はこのピザの紹介ページにしれっとこんな記述が追加されたことでした。

販売店舗:
キャプテンフックス・ギャレー
東京ディズニーランド/ファンタジーランド
~2022年3月30日

https://www.tokyodisneyresort.jp/food/167/ 2022年2月25日. 現在この記述は削除され確認できません。

これで一時騒然となったのですが、この記述はすぐに削除されてしまいました。

一部では昨今のポテト販売休止などの煽りを受けた対応だとか言われていましたが、いったい何があったのでしょうか?

「更新時のミス」では?

実は他のメニューを確認すると、ベイマックスのハッピーライドオープン記念のメニューがいろんなレストランで多数用意されており、その販売期間の終わりが2022年3月30日です。

すぐに消されたことからしても、おそらく「更新時に間違って書いてしまった」、という説が有力ではないでしょうか。人気メニューを大した予告もなく販売終了にすることはないでしょう。3月3日現在でも続報はありませんので、今後も食べたいときに食べられる安心メニューの地位は揺らがないと思われます。めでたしめでたし。

……だといいな。

カリブの海賊

話は変わりますが、個人的にはこちらの方が興味深いトピックです。ディズニーランドで長年運営を続けてきたカリブの海賊が、かなり長期にわたるメンテナンスを予定しているようです。

カリブの海賊
2022/9/5 – 2023/4/7

https://www.tokyodisneyresort.jp/tdl/monthly/stop.html

普通アトラクションのメンテナンスによる休止ですと、平均して一ヶ月以内、長くても二ヶ月程度です。それを半年以上にわたって休止するというのはただごとではありません(参考に、同系統のアトラクションであるイッツ・ア・スモール・ワールドが近々休止予定ですが、こちらは2022/4/11-2022/4/28の18日間です)。

カリブの海賊が止まっても混雑具合にさほど影響はないと思われますが(カリブの海賊が15分待ちと言われたらその日の大混雑を覚悟するレベルで空いていることがほとんどです)、やはり気になるのはその中身でしょう。

時代にそぐわないシーンのカットがあるかもしれない

カリブの海賊は実在の時代背景をもとにしたアトラクションであり、現在ではとても考えられないようなシーンがいくつも出てきます。おそらくですが、今から新しくあのアトラクションを作ろうとしても許可が下りないのではないかと思われるくらいの内容です。

中でも特に問題となりそうなのが「花嫁売買」のシーンです。女性が追い掛け回されている(けど一人だけ逆襲している)シーン、といえば想像がつくでしょうか? 実はこれ、アメリカのカリフォルニア州にあるディズニーランドでは、「女性蔑視だ」との声の高まりを受け、2017年に既に削除されたシーンなのです。

よくこれがまだ許されてるなあ、と若干感動すらしながら毎回見てたのですが、長期メンテナンスとなるとここについにテコ入れが入る可能性が否定できません。

スプラッシュマウンテンは音沙汰なし

そうなると、どうしても思い出してしまうのがスプラッシュマウンテンのお話です。2020年に、アメリカのディズニーランドがスプラッシュマウンテンの題材変更を発表したのは記憶に新しいです。

スプラッシュマウンテンはもともと「南部の唄」という映画を題材にしています。この映画の中で白人の少年・ジョニーが、農民の下働きの黒人であるリーマスおじさんに語ってもらうおとぎ話の内容が、今皆さんがスプラッシュマウンテンで見ることができるうさぎどん(ブレア・ラビット)のお話です。

2022年3月現在、スプラッシュマウンテンに関するメンテナンス休止の情報は出ていません。その意味ではこちらはまだ変更の予定はないと思われますが、今後の動向が気になるところです。

【参考】「南部の唄」に対する批判とは

この映画は公開当初から論争の的となっていたようです。

この映画の時代背景自体は奴隷制廃止以降なのですが、映画中にそれを明示するような場面はないため、特にそのタイトルと設定からこの映画の時代背景が「南北戦争前の奴隷制が続く南部」であると誤解されやすいこと、また当時では考えられない黒人と白人との対等な交流を描いてしまっていることで、奴隷とその雇用主との関係が、牧歌的な主従関係であったという誤った印象を後世に与えてしまいかねず、歴史的事実から逃避していることが問題視されています。

そしてBLM (Black Lives Matter) を始めとする反人種差別運動の高まりを受け、この映画を題材として扱っているスプラッシュマウンテン自体にも批判が波及した結果、ディズニーとしても静観するわけにはいかなくなり、先述した題材変更に踏み切る流れとなりました。

現在「南部の唄」はDisney+で配信されていないのはもちろん、どの会社も反発や人種差別の告発を恐れてこの映画に関する免責事項を持ちたがらず、各種映像媒体での販売はされていませんので、視聴自体がとても難しい作品になってしまっています。

変わらないディズニー、変わりゆくディズニーを楽しもう

多くのアトラクションやショップが入れ替わり今に至るディズニーランドですが、そんな変化も楽しみの一つです。最近では新エリアにアトラクションが2つも増え、来年には開園40周年イベントも控えています。今後も目が離せません!

※本記事は特定の思想を支持または批判するものではありません。